上市町で
安心して働く

子どものころの楽しい記憶と、大人になって気付く良さ

上市町職員
坂井勇気さん(2021年上市町移住)

山口県生まれ。父の転勤により、小学6年生の秋から高校卒業まで上市町、滑川市で過ごす。大学進学で京都府へ、そのまま京都府の会社へ就職。転職を考えるタイミングで、たまたま見つけた上市町の職員採用試験を受験し、採用が決まり、上市町へ移住。学生時代を過ごした地での生活を再び楽しんでいる。


上市町で働くスイッチ「思い出の地で働く」

上市町役場で働く坂井さん。幼少期~学生時代は、お父様の仕事の関係で各地を転々とする転勤族でした。
なかでも多感な中学時代を過ごした上市町の印象は強く心に残っていたようで、町の職員に転職するという形で、2021年上市町へ移住。
中学時代の友人たちとは現在も付き合いが続き、近くに頼れる心強い存在がいることも移住を後押ししました。
大人になり、新たな視点で町を見つめながら、心のふるさとでの生活を今、リスタートさせています。

「思い出の地」から「移住先」へ

子どものころは転勤族で、山口県で生まれてすぐに京都、続いて東京、岐阜と移動し、岐阜で小学校6年生に上がろうというときに、父が富山へ転勤に。6年生の半分だけ岐阜で過ごして、秋から富山に引っ越してきました。
引っ越し先の上市町に初めて来たときは、方言に圧倒されたのを覚えています。田舎にきたなあという印象でした。


中学校3年間は上市町で過ごし、卒業のタイミングでまた転勤が決まって。
ただ、もう滑川高校への進学が決まっていたので、父だけ単身赴任することになり、残りの家族は滑川市へ引っ越し。富山では約6年間を過ごすことになりました。
その後、大学進学で京都に出て、そのまま京都で就職。大学などで就職支援をする仕事に就きました。


仕事柄、全国の公務員などの採用試験の情報を集めているなかで、ふと目に留まったのが上市町の職員採用試験の情報だったんです。
そのころ、新型コロナウイルスの影響で仕事内容がガラッと変わったりして、ちょうど転職を考えていました。
いいタイミングかなと思い試験を受けて、採用していただきました。上市町役場に入庁して3年目になります。


正直な話をすると、最初に富山を離れて大学に行ったときには、「もう富山には戻らないな」って思ってたんです(笑)。
でも社会に出て生活してみると、田舎の良さに改めて気づくこともあって。
ふとしたきっかけで上市町に帰ってくることになりました。

中学、高校っていう大事な時期を過ごした富山には、やっぱり思い入れがあったし、とくに上市町には中学時代の友達がたくさんいて、京都にいたときも年に3~4回は遊びに来ていたんです。
だから、引っ越してくることにあまり抵抗はなかったし、友達から家探しのポイントを教えてもらったりしたのはすごくありがたかったですね。

都会の便利さとは違う良さ

車生活には慣れが必要ですが、慣れてしまえば、上市町はスーパーとか薬局とかコンパクトにまとまっているので普段の生活には便利だし、大きい道路や高速のインターもあるので、ここを拠点に移動しやすいと思っています。
電車もあるけど本数が限られるので、ちょうどいい時間の便がないことも…不便さはそのぐらいですかね。


雪も多くて大変じゃない?という話もよくありますが、まだ新鮮な気持ちで雪を楽しめているので、嬉々として雪かきしています(笑)。


都会の便利さと比べたらきりがないと思いますが、ここでの生活はそれを補えるものがあるので、来てよかったなと思っています。

頼れる存在がそばにいる安心感

役場では、入庁してからずっと同じ課で働いています。
同期は3人いるのですが、みんな新卒だったので僕だけ異色な感じではありました。そのうち1人が、実は中学の同級生の妹だったというサプライズも(笑)。
役場のみなさんは優しいですし、ビーチバレーに誘ってもらったりといった交流もあります。

週末はだいたい、中学からの友達の独身組で集まって、家で飲み会をしています。
サウナ好きの友達とサウナに行ったり、たまに金沢にいる友達のところに行ってフットサルしたりしています。
友達がそばにいるのは本当に心強くて、困ったことがあれば何でも聞ける。今だったらオンラインで遊ぶこともできるけど、やっぱり直に顔を合わせていろいろできるっていうのはうれしいですよね。


友達だけではなく、こちらに来たときに広報誌に僕の顔が載っていたのを見て、同級生のお母さんが来たり、お父さんが野菜をくれたり。そういった、コミュニティの狭さみたいなものは一長一短ですが、知っている人がいるっていうのは安心できます。


今はもう山口の実家に戻っている母も、実は上市町に友達がたくさんいるんです。だから、「遊びに来る宿ができた」って、喜んでいますよ。

新たな視点で見える町の魅力

先日、前の会社の先輩が上市町に遊びに来てくれて、大岩山日石山や眼目山立山寺を案内したんです。
「景色がきれいやし、めっちゃええな」って言いながら、写真をバシバシ撮っているところを見て、改めていいところなんだなって感じましたね。


ずっと住んでいる方からしたらいつもの景色だと思いますが、出勤のとき見える剱岳が個人的には好きで、雪積もったな、とか日々の変化を楽しんでいます。あの景色を毎日眺められるのはなかなかないことですよ。

中学の3年間暮らしていたとはいえ、上市町のことをまだまだ知らない部分も多いので、キャンプ場とか、ちょっと奥の方まで行ってみたいなと思っています。
大人になった今、ようやくできることも行けるところもあると思うので、新鮮な気持ちのうちに上市町をもっと楽しみたいですね。